1月10日

「朝〜、朝だよ〜」

「・・・・・・・・・・・」

「朝ご飯食べて学校」

カチッ!

祐一「今日は日曜日だ」

目覚ましのスイッチを切ってから、文字盤を覗きこむ。

・・・・7時30分10秒038・・・・

って、なんで単位がこんな細かいんだぁ!?

今まで気にならなかったのが不思議だった。

★ ★ ★ ★ ★

祐一(名雪はまだ寝てるだろうな・・・)

というか、寝てくれたほうが良かった。

秋子「おはようございます」

秋子「朝ご飯、食べますか?」

祐一「・・・・いえ、もう少し寝てきます」

秋子「おやすみなさい、祐一さん」

秋子「・・・・・・・・・・・永遠に

祐一「えっ!?」

秋子「どうかしましたか、祐一さん」

祐一「・・・・・・いえ、な、なんでも無いです・・・」

やばい。作者が秋子さんまでもキャラを壊そうとしている。

祐一(俺が一番普通に見えるぞ・・・)

★ ★ ★ ★ ★

そして、次に目が覚めたとき、時計は12時半を指していた。

祐一(ほんとに永遠に眠らされたらどうしようかと思った・・・)

がちゃりとドアを開けると、そこには相変わらずの少女の姿があった。そのテーブルの向かい側には名雪も座っていて、昼食の準備が整うのを待っていた。もっとも、名雪にとってはこれが朝食のようなものだろう。

祐一「・・・・・・」

祐一「お前な、これ食ったら、ちゃんと帰れよ」

少女「・・・・・・・・・」

少女は相変わらず黙ったままで熱心にご飯をかける生卵をかき混ぜていた。

何かのショックで、言葉を忘れてしgggggffvgまったのではないか。

そんな危惧にも思い至るが、実際夕べはきゃーきゃー喚いていたことを思い出す。

祐一「親御さん心配してるぞ」

少女「・・・・・・」

祐一「返事はどうした」

少女「・・・・・・・・・」

少女「仕方ないから」少女はそうぽつりと返した。

祐一「仕方ない?」

少女「うん、仕方ないの」

名雪「あのね、この子ね、人造人間らしいの」

名雪が数少ない少女のフォローに回った。

・・・・・・・・って、おい!人造人間って何だっ!?

祐一「そりゃなんだ、人造人間って」

少女「ちょっと格好良いでしょ」

そういう問題だろうか。いやすでに人間じゃないことになる。

祐一「あほかっ」

かきっ!

祐一「・・・・・・・・・」

殴ったほうの手が痛い。しかも今の「カキッ!」って金属音は・・・・・。

祐一「お前、狐じゃなかったのか?」

たしか本編ではそうだったはずだが・・・・。

★ ★ ★ ★ ★

俺と少女と名雪の三人で、輪を描くようにして座る。

人造人間の少女と名雪は黙って、俺が話を切り出すのを待っていた。

祐一「で、まずは・・・・人造人間だと言うことだが、それは本当か?正直に答えろ」

少女「ほんとうだもん」

祐一「お前、正直に答えろって言っただろ?」

少女「ほんとうだから、ほんとーだって言ったのよ!」

祐一「本当か?だったら証拠見せてみろよ」

少女「わかった」

・・・・・え?マジ?

ガシャン!ウィーーン・・・・・ジャキン!

いきなり少女の左腕のひじが直角に折れ、そのなかからいかにもロボットが使いそうなキャノン砲が突き出していた。

少女「えーっと、祐一ロックオン、っと」

祐一「待てっ!どうして俺の名前を知ってるっ!」

それ以前にどうして俺を狙ってるんだっ!?

少女「発射!」

祐一「ぐわぉっ!」

バシュンッ!!

ビームを俺は紙一重でかわした。

少女「ちっ、外したか・・・」

祐一「俺を殺す気かっ!」

名雪「祐一が悪い」

祐一「俺が悪いのかっ!?」

とりあえずこの少女が人ではないということは分かった。

★  ★  ★  ★  ★

名雪「なんて呼べばいいのかなぁ?」

名雪「名前ぐらいは思い出せない?」

祐一「殺村凶子で決まりだな」

少女「見てなさいよぅ、ぜったい可愛い名前、思い出してやるからっ」

そして夜。

少女「あのね、名前、思い出したの」

祐一「もっと殴れば・・・・・」言いかけてやめた。

あの金属のかたまりを殴るのはどうもリスクが大きすぎる。

秋子「それで、名前は?」

少女「うん。凶子。殺村凶子。よろしくね」

やっとテキストに真琴の名前が出るか・・・・・っておい!

祐一「殺村凶子!?」

凶子「うん。可愛いでしょ。」

さっきあれほど嫌がってたじゃないか!?

っていうか、テキストがすでに凶子!真琴じゃないのか!

祐一「・・・・・・・」

聞かなかった事にしよう。

1月10日 完

評:3日ぶりぐらいの炭物です。少しネタ充電できたんで、すらすらっと書けました。やっぱロボットネタに走っちゃいましたね。予定では真琴が

「私は三人目だから」とか言う予定でしたが、さすがにそれはねぇ・・・・ちょっと(爆)