1月11日

・・・・・・・。

・・・・・・・。

声「・・・・・行こうよ」

・・・・・・・。

声「・・・・・早く行こうよ」

祐一「・・・・・・・」

誰かが俺の体を揺すっている。

声「・・・・早く行かないと、日が暮れちゃうよ?」

聞き覚えのある声。そして、どこか懐かしい声・・・・。

祐一「どこへ行くんだ?」

声「買い物だよ、買い物」

祐一「・・・・・買い物?」

声「うん。お母さんに頼まれた買い物」

祐一「・・・そう言えばそんなこと言ってたような」

声「祐一、一緒に行ってくれるって言ったよね?」

祐一「・・・・・寒いから行かない」

声「嘘つきはダメだよ。針千本飲ますよ」

祐一「・・・・それも嫌だ」

声「だったら行こうよ。大丈夫、きっと寒くないよ」

祐一「・・・・絶対に嘘だ」

声「だったら針千本。今は増量期間中で水酸化ナトリウムも飲ますよ」

祐一「・・・分かったよ。一緒に行くから・・・・・」

・・・・・あれ?本編では針1500本じゃなかったか?

それにこのテキスト1月8日のやつだし・・・・・・。

★  ★  ★  ★  ★

祐一「しまった、無茶苦茶寒いぞ。」

名雪「そんなことないよ。祐一は気合が足りないんだよ」

祐一「名雪にまんまと騙された」

名雪「騙してないよ。ぜんぜん寒くないもん」

祐一「詐欺だ!誇大広告だ!」

名雪「祐一、人聞き悪いよ〜」

祐一「これは、名雪が針1000本だな」

名雪「えっ?」

祐一「しかも、キャンペーン期間中で畳針だ!」

名雪「あんなおっきな針飲めないよ〜」

祐一「気合だ、気合で飲むんだ」

名雪「・・・・・うん。わかったよ」

・・・・・え?

名雪「よいしょっと・・・・・」どこから取り出したのか、名雪は畳針を持っていた。

(注釈:作者は畳針を良く知りません。どういうものか知っている人いたら教えてください)

名雪「・・・・・じゃあ、飲むよ」

祐一「待てっ、名雪っ!早まるなっ!」

ごっくん。

名雪「飲めたよ〜」

祐一「・・・・・・・・」

名雪「じゃあ、次は祐一の番だね」

祐一「何ぃっ!?何故俺が!?」

名雪「そういうルールなの」

祐一「俺はそんなの知らないぞ・・・」

名雪「祐一も飲むの」名雪はまたもや畳針を取り出すと、俺の口へ近づけてくる。

祐一「やめろっ!名雪、俺が悪かったっ!」

名雪「もう遅いよ〜」

祐一「やめろおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

★  ★  ★  ★  ★

「朝〜、朝だよ〜」ガバッ!

祐一「うわああぁぁぁっ!」俺は勢い良く起きた。

祐一「・・・・・・・・・・・・」

祐一「なんだ今のは・・・・?」

真琴「あはは・・・・・・」

祐一「真琴っ?お前、いつからそこに?」

真琴「作戦大成功〜♪」

祐一「・・・・・・俺に何をした?」

真琴「祐一の頭の中を操作して昔の記憶をいじっていたづらしたの」

祐一「何ぃっ!?」見ると俺の頭に吸盤のようなものが数本くっついていて、そこからコードが大きな機械につながっていた。

祐一「・・・・・・・・・」

真琴「あはは・・・楽しかった・・・・・」

バタンッ!

祐一「・・・・・あいつあんなに頭良かったか・・・・・・?」

★  ★  ★  ★  ★

祐一「走るぞ名雪」

名雪「あっ、待って」

祐一「どうした?」

名雪「追っ手撒かないと」

だから追っ手って何だ・・・・・?

祐一「何もいまじゃなくてもいいだろっ!」

名雪「祐一、後悔しない・・・?」

祐一「・・・・・・・・・・」

名雪「あっ!」

祐一「今度はどうした?」

名雪「まきびしまかないと」

まきびしまでまくのかっ!?

祐一「帰ってきてからでいいだろっ」

いいのか?俺。

名雪「でも、燃えないゴミの日が変わったんだよ」

なんでここだけ普通なんだ!

祐一「分かったから、放課後に思う存分好きなだけまいてくれ」

なんで許可してるんだ?

名雪「うん・・・・」

★  ★  ★  ★  ★

名雪「・・・あの子、何してるんだろうね」

祐一「あの子?」

名雪の見つめる先。

結露の浮かんだ窓ガラスの向こう側に、うっすらと人影を見て取ることができた。

・・・・・・・・・ウエイトレス姿で。

しかも半そで。

名雪「・・・・寒くないのかな?」

・・・いや、寒いだろう。

・・・・・・見なかったことにしよう。

★  ★  ★  ★  ★

あゆ「ボク、落し物を探してるんだよ・・・・」

祐一「分かった、俺も探すの手伝ってやる」

あゆ「え?本当にいいの?」

祐一「どうせ俺もCD屋を探してうろつくつもりだから、そのついでだ」

祐一「それで、問題はどうやって探すかだが・・・」

あゆ「ちょっと待って」

祐一「どうした?」

あゆ「スコップとか用意しなくていいかな?」

祐一「なにするんだ、スコップなんか・・・・?」

あゆ「もちろん、地面をざくざく掘るんだよ」

祐一「だから、なんのためにざくざく掘るんだ?」

あゆ「落し物を探すんだよ」

祐一「お前の落し物は徳川埋蔵金か・・・・・?」

あゆ「・・・・・・・そうだ、思い出した」

祐一「何?」

あゆ「落し物、徳川埋蔵金だった」

祐一「何ぃ!?」

あゆ「がんばって、探そうね」

祐一「・・・・・・・・」

★  ★  ★  ★  ★

祐一「じゃあ俺に、学校に行ってノートを取ってこいと言うんだな?」

名雪「別にそこまでは言わないけど・・・・」

祐一「いいよ。行って来る」

名雪「ごめんね」

祐一「迷惑かけてるのは俺のほうだからな。自業自得ってことだ」

 

祐一「・・・・・・」

違う世界へ踏み込んでしまったのではないか。俺はそう思った。

ここを通ってきたはずなのに、そこはもう俺の知る場所ではないような錯覚にとらわれた。

顔を上げたその先に、幻想的な光景があったからだ。

非現実、というほうが近かっただろうか。

でも俺には、その少女の不自然な存在が、その場に違和感のないものとして映った。

少女は夜の校舎に立っていた。

一振りのライトセイバーを携えて。

・・・・・って、ライトセイバー!?

チャーン、チャーン、チャチャチャチャーン、チャーチャチャチャチャーン、チャンチャンチャチャーン!(スターウォーズのテーマ)

祐一(おい!これなんだ!この音楽はぁ!?)

舞「私は魔物を討つ物だから・・・・」

祐一「・・・・・説得力無さすぎだぞ」

1月11日 完

評:できた〜!