あゆ編 1月12日(後編)

商店街に辿り着いたとき、すでに陽は傾いていた。

斜めから差し込むオレンジ色の光が、夕焼けの商店街を鮮やかに浮かび上がらせている。

あと数時間もすれば、街灯に明かりが付くだろう。

祐一「とりあえず、CD屋でも探すか・・・・・」

商店街まで来てみたものの、これと言って目的もなかったので、昨日発見できなかったCDショップを求めて、舗装された道路を歩く。

声「祐一君っ!」

すぐ背中から声が聞こえたので、すかさず真横に避ける。

声「あっ・・・・・」

シャッシャッ!

俺の横を手投げナイフが2本、通り過ぎていった。

あゆ「惜しい・・・・・」

祐一「殺すなっ!」

 

 

祐一「それで、今日は本当にどうしたんだ?」

あゆ「たぶん、祐一君と同じだよ」

祐一「俺は学校帰りにちょっと商店街によっただけだけど」

あゆ「ボクもそうだよ」

あゆ「・・・それと、探し物もあるからね」

祐一「そうだったな」

あゆ「でも、まだ見つからないんだよ・・・・・」

祐一「大丈夫だって」

あゆ「うぐ・・・・そうかな・・・?」

祐一「思い出すことができたんだから、絶対に見つかるって言ったのはあゆだろ?」

あゆ「うぐぅ・・・ボク、そんなこと言ってないよ?」

祐一「あれ?おかしいな、絶対に言ったろ?」

あゆ「ううん。言ってないよ」

祐一「じゃあ昨日のは・・・・・」

あゆ「・・・たぶん、影武者だねっ♪」

祐一「・・・・・・・は?」

あゆ「影武者」

祐一「いや、何でお前の影武者なんているんだっ!」

あゆ「それは・・・・・・・・・・危ない、祐一君っ!」

シャッ!

と、俺の居たところにスペツナズナイフが飛んできた。

祐一「・・・・な、なんだ今のは・・・」

あゆ「忘れてっ!」

ゴンッ!

祐一「ぐわっ!」

あゆが、俺の頭を冷凍たい焼きで殴りつけた。

意識が・・・・・遠のく・・・・・

っていうか、最近俺、意識が遠のいてばっかりだな・・・・・・・・・・。

あゆ編 1月12日 完

評:あう〜、なんかまだまだ不完全燃焼って感じです。次頑張ろう、次。・・・・受験生だけどね(笑)