あゆ編 1月17日

秋子「おはようございます、祐一さん」

秋子さんが、まるで俺がこの時間に起きてくる事を知っていたかのように微笑む。

祐一「おはようございます。いつも早いですね」

秋子「祐一さんも早いですよ」

自分の椅子に座る目の前で、秋子さんが温かそうなジャムをきゅうすで注ぐ。

っつーか、なんでジャム?お茶じゃないの?

あゆ「秋子さん、ボクにもっ」

秋子「はいはい」

祐一「名雪、起こさないでも良いですよね」

秋子「起こしても、きっと起きないと思いますよ」

あゆ「うぐぅ、このジャム熱い・・・・・

熱いジャムって何だよ・・・

秋子「そういえば、猫舌だったわね。ちょっと待っててね、今冷たいジャム入れるから

冷たいジャムも気になる・・・・・

祐一「真琴のやつは?」

秋子「裏Kanon(あゆ編)ではもう出てこないみたいですね

いや、そんな身も蓋も無いことを・・・・。

あゆ「うぐぅ、舌がひりひりするよ〜」

あゆ「うぐぅ、冷たいジャム飲んでもしみるよ〜

しみるのか?

祐一「いただきます」

用意された朝食に箸をつける。

そして、黙々と食事が進む。

祐一「ごちそうさまでした」

あゆ「ボクもごちそうさまでした」

祐一「それじゃあ、俺は部屋戻ってますから」

がたんっ、と席を立つ。

そして、そのまま食卓を出・・・・、

あゆ「うぐぅ・・・祐一君、いいかげんにしないとこの家が吹っ飛ぶぞコラ

本当に出て行こうとする俺をたまりかねてあゆが脅した。

祐一「おっ、あゆ、いつからいたんだ・・・っていうか、なに持ってんだ!」

あゆは、両手に不発弾を抱えていた

祐一「い、いや、悪かった。無視したのは悪かったから・・・」

あゆ「うぐぅ、心がこもってないぞテメエ

っていうか、なんで語尾がヤクザなの!?

祐一「す・・・すいませんでした」

あゆ「あと3回じゃコラ

とりあえず、媚びた。

 

 

あゆ「祐一君は、これからどうするの?」

 適当なことを言って話をはぐらかす

祐一「今日は、一日中盆栽いじりに清を出すつもりだ」

どごっ!←あゆのパンチが祐一のみぞおちのヒット

祐一「ぐをっ!」

あゆ「真面目に答えれや、んん?

今日のあゆは、かなり機嫌が悪いようだった。っつーか、性格が180度変わってるし・・・。

祐一「本当は、何も無い」

あゆ「だったら、ボクと遊ぼうよ」

祐一「何して?」

あゆ「極道の妻ごっこ

祐一「それだけは勘弁してください

 

あゆ「じゃあ、映画なんてどうかな?」

祐一「ビデオでも借りてくるのか?」

あゆ「違うよ。盗んで来るんだよ

祐一「普通に借りて来いって!」

 

 

〜駅前にて〜

あゆ「・・・・あ、祐一君っ!」

ベンチに座っていたあゆが、俺の姿を見つけて立ちあがる。

人目を気にした様子もなく、体を大きく伸ばして手を振っている。

祐一「もう少ししおらしく待てないか?」

あゆ「だって嬉しいもん」

 

祐一「よし、そろそろ入るか」

あゆ「うんっ・・・」

と、元気良く歩き始めたあゆが、突然凍りついたように動きを止める。

祐一「銅像ごっこか?」

あゆ「・・・・・」

俺の声にも反応を示さずに、じっと何かを見つめている。

あゆ「・・・・・」

あゆのその視線の先・・・・

映画の告知用看板が大きく掲げられていた。

「鬼畜一家」

祐一「・・・・・・これか、今日上映の映画って」

あゆ「うぐぅ・・・ゆ、祐一君・・・やっぱり、やめようよ」

祐一「・・・・俺もそう思ってた」

確か、最近ネット上で公開されて怖いと評判になったホラー作品だ。

っつーか、見た人が全員後悔した作品だったような・・・・・。

あゆ編 1月17日 完

あとがき:えー・・・・やっぱり、まずいですかね?人様の作品をこんな風に表現してしまうのは。この表現が問題ありだったら修正します。それにしても、この作品の作者の人がこれ見たら、メールボムとか来そうで怖いんですが(なら書くな)