あらすじ:夜中に祐一の為に夜食を作ろうとするあゆだったが、あまりにも失敗ばかりなので祐一は先に寝てしまった。そして・・・
目が覚めたとき、いつもとは違和感があった。
枕もとの時計を手繰り寄せて、時間を確認すると、いつもより30分ぐらい早かった。
当然、目覚ましはまだ鳴ってない。
祐一「・・・・・・・」
俺は目覚ましのスイッチをオフにして、枕元に戻した。
本来なら、後30分の微睡みを楽しみたいところだったが、今朝はそんな気分ではなかった。
祐一「・・・・変な匂いがする」
どこからか、何か煮え立つような匂いがしていた。
もしかすると、早く目が覚めたのもこの匂いのせいかもしれなかった。
俺は手早く服を着替えると、部屋を抜け出した。
廊下に出ると、その匂いは間違いなく強くなっていた。
祐一「・・・・・・・・・」
ひしひしと嫌な予感を感じながら、俺は階段を降りていった。
祐一「・・・・・・・・・」
何かが煮立つような匂い。
グツグツという音。
嫌な予感は、すでに確信へと変わっていった。
鼻を押さえながら、キッチンへ・・・・・・。
祐一「・・・・・・・・・・」
食卓のテーブルには、たくさんの皿が並べられていた。
どの皿にも、何か生き物の焼死体のようなものが盛りつけられている。
あゆ「あ・・・・・・・・」
祐一「やっぱり、あゆか・・・・・・」
あゆ「おはよう、祐一君」
祐一「もしかして、あれからずっとやってたのか?」
あゆ「うん。がんばったよ」
何やら血まみれの包丁を持ちながら「ニヤリ」と笑う。
何を頑張ったんだ・・・・・・・・。
祐一「それで、できたのか?」
あゆ「うぐぅ・・・・一晩かかっても、魔術が完成しなかったよ・・・・」
祐一「お前、本編では天使なんだから、そういうダーク系な事はやめろって。人気なくすぞ」
祐一「・・・・ただいま」
あゆ「お帰りなさいっ」
祐一「とりあえず、風呂」
あゆ「ごめん、まだ沸いてないよ・・・・・」
祐一「だったら、メシ」
あゆ「ごめん、まだこれから獲物狩りに・・・・・・・」
秋子「祐一さん、獲物狩ってくれるんですか?」
祐一「・・・・・・狩りません」
中途半端なボケは、10倍になって返ってきてしまった。
祐一「・・・・・いい湯だった」
風呂上りにくつろいでいると・・・・・
こん、こん・・・・・
不意にドアがノックされる。
祐一「はい?」
あゆ「・・・・ボク」
祐一「あゆか?開いてるぞ」
カチャ・・・と、ドアが開く。
あゆ「隙間から、光が見えたから・・・」
半分だけ開いたドアから、顔を覗かせていた。
あゆ「良かった、まだ生きてたんだね」
祐一「こんな時間に起きてるのは・・・・・・って、ちょっと待てっ!」
生きてたんだね・・・・・って、これはまさか・・・・。
あゆ「問答無用っ」
ドガッ!!!
何か鈍器のようなもので頭を強く殴られる。
祐一「・・・い・・・・何だ・・・・」
あゆ「名雪さんの目覚し時計だよ」
祐一「ぐは・・・・・・」
っつーか、なんで俺あゆシナリオだとこういう役回りなんだろ・・・・・・
あゆ編 1月20日 完
あとがき:ぐふぅ・・・・・お盆休みなんですごく調子が悪いです(何故)