あゆ編 1月20日

あらすじ:夜中に祐一の為に夜食を作ろうとするあゆだったが、あまりにも失敗ばかりなので祐一は先に寝てしまった。そして・・・

 

目が覚めたとき、いつもとは違和感があった。

枕もとの時計を手繰り寄せて、時間を確認すると、いつもより30分ぐらい早かった。

当然、目覚ましはまだ鳴ってない。

祐一「・・・・・・・」

俺は目覚ましのスイッチをオフにして、枕元に戻した。

本来なら、後30分の微睡みを楽しみたいところだったが、今朝はそんな気分ではなかった。

祐一「・・・・変な匂いがする」

どこからか、何か煮え立つような匂いがしていた。

もしかすると、早く目が覚めたのもこの匂いのせいかもしれなかった。

俺は手早く服を着替えると、部屋を抜け出した。

廊下に出ると、その匂いは間違いなく強くなっていた。

祐一「・・・・・・・・・」

ひしひしと嫌な予感を感じながら、俺は階段を降りていった。

祐一「・・・・・・・・・」

何かが煮立つような匂い。

グツグツという音。

嫌な予感は、すでに確信へと変わっていった。

鼻を押さえながら、キッチンへ・・・・・・。

祐一「・・・・・・・・・・」

食卓のテーブルには、たくさんの皿が並べられていた。

どの皿にも、何か生き物の焼死体のようなものが盛りつけられている。

あゆ「あ・・・・・・・・」

祐一「やっぱり、あゆか・・・・・・」

あゆ「おはよう、祐一君」

祐一「もしかして、あれからずっとやってたのか?」

あゆ「うん。がんばったよ」

何やら血まみれの包丁を持ちながら「ニヤリ」と笑う。

何を頑張ったんだ・・・・・・・・。

祐一「それで、できたのか?」

あゆ「うぐぅ・・・・一晩かかっても、魔術が完成しなかったよ・・・・

祐一「お前、本編では天使なんだから、そういうダーク系な事はやめろって。人気なくすぞ」

 

 

祐一「・・・・ただいま」

あゆ「お帰りなさいっ」

祐一「とりあえず、風呂」

あゆ「ごめん、まだ沸いてないよ・・・・・」

祐一「だったら、メシ」

あゆ「ごめん、まだこれから獲物狩りに・・・・・・・

秋子「祐一さん、獲物狩ってくれるんですか?

祐一「・・・・・・狩りません」

中途半端なボケは、10倍になって返ってきてしまった。

 

祐一「・・・・・いい湯だった」

風呂上りにくつろいでいると・・・・・

こん、こん・・・・・

不意にドアがノックされる。

祐一「はい?」

あゆ「・・・・ボク」

祐一「あゆか?開いてるぞ」

カチャ・・・と、ドアが開く。

あゆ「隙間から、光が見えたから・・・」

半分だけ開いたドアから、顔を覗かせていた。

あゆ「良かった、まだ生きてたんだね

祐一「こんな時間に起きてるのは・・・・・・って、ちょっと待てっ!」

生きてたんだね・・・・・って、これはまさか・・・・。

あゆ「問答無用っ」

ドガッ!!!

何か鈍器のようなもので頭を強く殴られる。

祐一「・・・い・・・・何だ・・・・」

あゆ「名雪さんの目覚し時計だよ」

祐一「ぐは・・・・・・」

っつーか、なんで俺あゆシナリオだとこういう役回りなんだろ・・・・・・

 

あゆ編 1月20日 完

あとがき:ぐふぅ・・・・・お盆休みなんですごく調子が悪いです(何故)