あゆ編 1月21日

祐一「おはようございます」

食卓に顔を出すと、いつものように秋子さんが笑顔で出迎えてくれる。

秋子「あゆちゃん、今日はトーストでいい?」

あゆ「ボク、秋子さんの料理だったらなんでもいいよ」

祐一「俺も、あゆ以外の料理だったらなんでも良いぞ」

あゆ「いじわる・・・・」

名雪「おはようございます・・・・・」

最後に名雪が入ってくる。

祐一「どうして、俺達よりも先に洗面所に行っていた名雪が一番遅いんだ?」

名雪「気がついたら、ロシア軍秘密基地に出てた・・・・・

寝ぼけて道に迷ったらしい。

ちょっと待てっ!どうして寝ぼけてロシアまで行くんだよっ!

寝てるときの名雪は瞬間移動でもするのか・・・・・・?

名雪「・・・・・良く分かったね、祐一

何イイイィィィィ!?マジ!?

秋子「トースト、焼けましたよ」

人数分の皿の上に、1枚ずつのトーストが乗っている。

どれも揚げたてで、見るからにうまそうだった。

って、揚げたて!?なんで!?焼き立てじゃないの!?

あゆ「・・・・・・・・」

トーストと、その横のコーヒーカップをじっと見つめている。

祐一「あゆ、食わないのか?」

あゆ「・・・うん、ちょっと」

カップを持ったまま、じっと中を覗き込んでいる。

祐一「中に虫が入ってるって言って、いちゃもんつける気か?」

あゆ「・・・・・・虫じゃなくてジャムが

祐一「何っ!?」

コーヒーカップの中を見ると、確かにジャムが入っている。

しかもこれは・・・・・謎ジャム!?

祐一「あ、秋子さんっ!」

秋子「フフフ・・・・・どうしました、祐一さん?」

秋子さんが鋭い目つきでこちらを向いた。

祐一「いえ・・・何でも無いです」

これ以上は何も言えなかった。

 

あゆ「祐一君」

呼びとめる声に振り返ると、買い物袋を持ったあゆが息を切らせていた。

祐一「買い物帰りか?」

あゆ「学校帰りの買い物帰り」

あゆ「それで、祐一君の姿を見かけたから、走って追いかけてきたんだよ」

祐一「ということは、今日はちゃんと学校行ったのか?」

あゆ「うん。ボク、学校好きだもん」

祐一「そんなに楽しいか、学校が?」

あゆ「楽しいよ」

祐一「どんなところが?」

あゆ「学費タダ

祐一「・・・・・・・・・・・・」

あゆ「・・祐一君?」

これ、伏線になるのか?

 

あゆ編 1月21日 完

あとがき:最近、書く量が少なくなっている気がします・・・・・。ここらで気を引き締めないと・・・・・・。