祐一「ん・・・・・・」
自分の机に向かって、うつらうつらと舟を漕いでいた。
時間になるまで宿題を片付けておこうと思ったが、結局一問も解けてない。
だがもう時間だ。出かけよう。
防寒着をしっかり着込んで、俺は部屋を後にした。
休日だったけど、彼女はいるだろうか。
魔物に休日があったら笑える。
だから、いるだろう。
そんな生半可な日々に、彼女は生きていないはずだった。
夜食を調達してから、誰も居ないはずの夜の校舎に、いつものように忍び込む。
やはりいた。
祐一「休日だってのに、ご苦労なこった」
舞「・・・・・休日は、特別手当が出るから」
祐一「・・・・・何いっ!?そんなものがあるのかっ!?」
っていうか、誰から!?
祐一「ま、それはそうとして、差し入れだ。今日は豪勢だろ」
いや、いいのか、俺?
舞「・・・・・・・」
祐一「牛丼だぞ、牛丼。舞は牛丼、嫌いか」
舞「・・・・嫌いじゃない」
祐一「そうか、そりゃ良かった」
舞「・・・・・できればJ○ーフの牛丼・・・」
そんなものがあるかっ!コンビニの牛丼だぞっ!
祐一「・・・汁が多いほう、少ないほう、どっちがいい」
舞「・・・・多いほう」
祐一「お、通だな、舞は。ほら、こっちだ」
舞「・・・良く牛丼の食べ歩きするから・・・・・・」
祐一「そんなことするなぁっ!普通の趣味を持てっ!」
祐一「ったく・・・・冷めない内に食おうぜ」
俺は自分の分を抱え込むと、壁にもたれるようにして腰を下ろす。
舞「・・・・・・・」
が、舞は突っ立ったままだ。
祐一「どうした?」
舞「・・・・・・毒見して」
祐一「毒が入ってるわけないだろぉっ!っていうか俺に毒見させるなっ!」
舞「・・・・じゃあ、食べて見て」
祐一「おおっ、食ってやるとも」
そう言って舞の弁当を一口食べる。
祐一「・・・・・ぐおっ!?」
途端に、意識が遠のく。
まさか、本当に毒が入ってるとは・・・・・・・
舞「・・・・やっぱり入ってた」
いや、威張らなくていいから、舞さん、救急車呼んでくれる?
うぐ・・・目の前が・・・・・真っ白・・・・に・・・
気がつくと、学校の中にいた。
舞の姿は無かった。
っていうか、俺ってなかなか死なないな・・・・・・・。
舞編 1月15日 完
あとがき:今回はちょっと書き方を変えてみました。といっても下手の横好きですが。いちいち話をきるのはもったいないのでつなげてみましたが、なにぶん力不足なんで、まだまだですね、俺。