舞編 1月15日

祐一「ん・・・・・・」

自分の机に向かって、うつらうつらと舟を漕いでいた。

時間になるまで宿題を片付けておこうと思ったが、結局一問も解けてない。

だがもう時間だ。出かけよう。

防寒着をしっかり着込んで、俺は部屋を後にした。

休日だったけど、彼女はいるだろうか。

魔物に休日があったら笑える。

だから、いるだろう。

そんな生半可な日々に、彼女は生きていないはずだった。

夜食を調達してから、誰も居ないはずの夜の校舎に、いつものように忍び込む。

やはりいた。

祐一「休日だってのに、ご苦労なこった」

舞「・・・・・休日は、特別手当が出るから」

祐一「・・・・・何いっ!?そんなものがあるのかっ!?」

っていうか、誰から!?

祐一「ま、それはそうとして、差し入れだ。今日は豪勢だろ」

いや、いいのか、俺?

舞「・・・・・・・」

祐一「牛丼だぞ、牛丼。舞は牛丼、嫌いか」

舞「・・・・嫌いじゃない」

祐一「そうか、そりゃ良かった」

舞「・・・・・できればJ○ーフの牛丼・・・」

そんなものがあるかっ!コンビニの牛丼だぞっ!

祐一「・・・汁が多いほう、少ないほう、どっちがいい」

舞「・・・・多いほう」

祐一「お、通だな、舞は。ほら、こっちだ」

舞「・・・良く牛丼の食べ歩きするから・・・・・・」

祐一「そんなことするなぁっ!普通の趣味を持てっ!」

祐一「ったく・・・・冷めない内に食おうぜ」

俺は自分の分を抱え込むと、壁にもたれるようにして腰を下ろす。

舞「・・・・・・・」

が、舞は突っ立ったままだ。

祐一「どうした?」

舞「・・・・・・毒見して

祐一「毒が入ってるわけないだろぉっ!っていうか俺に毒見させるなっ!」

舞「・・・・じゃあ、食べて見て」

祐一「おおっ、食ってやるとも」

そう言って舞の弁当を一口食べる。

祐一「・・・・・ぐおっ!?

途端に、意識が遠のく。

まさか、本当に毒が入ってるとは・・・・・・・

舞「・・・・やっぱり入ってた」

いや、威張らなくていいから、舞さん、救急車呼んでくれる?

うぐ・・・目の前が・・・・・真っ白・・・・に・・・

 

気がつくと、学校の中にいた。

舞の姿は無かった。

っていうか、俺ってなかなか死なないな・・・・・・・。

舞編 1月15日  完

あとがき:今回はちょっと書き方を変えてみました。といっても下手の横好きですが。いちいち話をきるのはもったいないのでつなげてみましたが、なにぶん力不足なんで、まだまだですね、俺。