「えいえん」はどこ?2 〜ONEショートコント集〜


<その1:みさき先輩>

今日は食堂で昼食を取ることにする。

と、そこにみさき先輩の姿を見つけた。

浩平「おーい、みさき先輩」

みさき「あ、浩平君?」

浩平「当たり。先輩もここで昼食?」

みさき「うん。ここのカツカレーは美味しいから」

浩平「・・・で、今日も一杯食べてるんだな」

みさき先輩の横には食べ終わったカツカレーの皿の山。

みさき「そんなことないよ。今日はいつもより3割3分5厘ほど少ないよ」

何故それだけ正確な値が出るのか疑問だったが、聞くのが怖いので聞かないでおく。

浩平「じゃあ俺も食べるとするか・・・お?」

向こうからこれまた見知った顔が走ってくる。

澪だ。

『こんにちはなの』

浩平「よう、澪」

みさき「澪ちゃん、いるの?こんにちは」

この二人の会話(?)は、ハンデを感じさせないところがあって凄いと思う。

と、なにやら澪がスケッチブックに文字を書き始めた。

そして、書いた文字を俺達に見せる。

と言っても、みさき先輩は見えないが。

『食べ過ぎは太る原因なの』

バキィッ!!!!

澪が文字を見せた途端、先輩の右手が音速で澪にストレートパンチを浴びせていた

浩平「・・・・・・・・・・・・・」

みさき「・・・・・・・・・・・・・・」

浩平「・・・・・・・・先輩」

みさき「・・・・なに?浩平君」

浩平「・・・・・・・・見えてる?」

みさき「何が?(爽やかな笑顔)

俺はこれ以上何も聞けなかった。

 

 

<その2:椎名繭>

浩平「いいか繭、良く聞け」

繭「みゅー・・・・・・」

浩平「実はここのハンバーガーの肉は、ミ○ズを使っているんだ

繭「みゅっ!?」

浩平「従って、お前が昨日ここで食べたハンバーガーも、ミ○ズの肉を使っていたことになる

繭「うー・・・・・・」

浩平「さ、繭は何を食べたい?」

繭「うー・・・・・ポテトだけでいい」

浩平「なんだ、てりやきバーガーは食べないのか」

繭「うー・・・いらない・・・」

浩平「そうか、折角俺のおごりなのにな・・・・」

長森「浩平・・・今日はお金が無いからってそんなデタラメ教えちゃダメだよっ・・・」

浩平「ち、バレたか・・・・・・」

 

 

<その3:七瀬留美>

浩平(うぉー・・・・・・毎度の事ながら授業中は退屈だぜ・・・)

よし、ここはひとつ、七瀬の髪の毛の枝毛を取り除いてやるか。

前回は失敗したが、今回は細心の注意を払えば良い。

ハサミを持って七瀬の髪に近づく。

と、その時七瀬の髪の毛が浮き上がった気がした。

ふわ〜

っていうか、浮いてる。

そして、とうとう天井に向かって立ってしまった。

浩平(な・・・何が起こるんだ!?)

ひょんひょんひょんひょんひょんひょんひょんひょん・・・・・・・

七瀬の髪の毛が、プロペラのように回転し始めた。

そして、そのまま七瀬ごと浮いた

そしてそのまま窓から外へ飛んでいった。

しかし、それに気づく奴は一人もいない。

浩平(な、なんだ!?一体、七瀬は何者なんだああぁぁぁ!!!!!)

ガバッ!!

目がさめた。

浩平(夢オチ・・・・・・)

しかし、夢オチで良かったと思う。

浩平(さて、今度は授業に集中してやるか)

と、前を向いた時・・・・・

七瀬の髪の毛が浮き始めて・・・・・(以下エンドレス)

 

 

<その4:里村茜VS七瀬留美>

七瀬「今日こそ決着をつけてやるわよっ!!」

茜「望むところです・・・・・・」

浩平「何やってんだ、二人とも?」

七瀬と茜が話すこと自体珍しいのに、それに加えて何やら緊迫した状態になっている。

浩平「何かあったのか?」

七瀬「折原はすっこんでなさい!!」

茜「浩平、邪魔です」

浩平「あ、ああ・・・・・・」

二人に気圧され、俺は1、2歩後さずる。

七瀬「どっちが真の髪の毛使いか、勝負よっ!!

茜「承知しました・・・・

髪の毛使い?

俺の頭に疑問符が浮かんだが、その謎はすぐに解明された。

七瀬「てえやああぁぁっ!!」

七瀬の両脇の髪の毛が、まるで操られたかのように動き出し、槍のように茜めがけて飛んでいく。

っていうか、操ってる。

茜「甘いです・・・」

ガキィッ!!

茜もまた、自分のお下げを操り、七瀬の髪の毛を容易く受け止めている。

見たところ、七瀬はスピード重視、茜は破壊力重視のような気がした。

浩平「・・・・・・・・・・・・・・」

どう考えても俺の入れる世界じゃなかったので、大人しくその場から去ることにした。

 

20分後・・・・・・

ふと気になって戻ってきてみると・・・・・・

七瀬「良い試合だったわ・・・」

茜「こちらこそ・・・」

二人の間に熱い友情が芽生えていた。

結局、どっちが勝ったんだ?

 

<「えいえん」はどこ?2 〜ONEショートコント集〜 完>


はいはい、炭物です。

前回のショートコントが思いのほか好調だったので、調子こいて第2弾をやっちゃいました。

ホントは『裏ONE』とかやりたかったんですけど、時間がね・・・無いんですよねぇ・・・

っていうか、ONEはフラグがめんどくさかったり(爆)

はい、こんなものでも感想書いてくださると嬉しいです。

お待ちしてます〜♪

あと、例のミ○ズですが、ある噂話(実話?)が元になってます。結構有名だから、分かるよね?