栞編 1月14日

後ろから、しゃりっ、しゃりっ、と雪を踏む心地よい音が聞こえる。

祐一「・・・・・・・」

栞「すみません・・・・遅れました」

胸元に手を当てて、真っ白な息を何度も吐き出す。

何度も何度も深呼吸をするように、小さな肩が上下に動く。

栞「・・・祐一さん?」

遅れてきた少女が、遠慮がちに俺の名前を呼ぶ。

祐一「馬鹿だな」

栞「わ。せっかく来たのにその言い方はひどいです」

祐一「無茶はするなって言ったろ」

栞「それほどでもないです」

祐一「息を切らしながら言ったって説得力無いぞ」

栞「大丈夫です」

祐一「何が大丈夫なんだ?」

栞「これくらい、今朝吐血&喀血をしたことに比べたら全然たいしたことないです」

何いぃぃぃぃぃ!!!????

祐一「っていうか、すでに虫の息だろっ!」

★  ★  ★  ★  ★

栞「大丈夫ですか?祐一さん」

平然とした顔でアイスクリームを食べながら、心配そうに俺の顔を覗き込む。

祐一「・・・頭が痛い」

真冬にアイスクリームはやっぱりキツイ。

栞「ジャーマンスープレックスされると痛くなりますよね。同じ原理ですか?」

いや、ぜっっっっっっっったいに、違うぞっ!なんだそのジャーマンスープレックスってのは!

祐一「・・・・多分」

いや、俺も何冷静に答えてんだぁっ!

栞編1月14日 完

あとがき:いや、短いですね今回。時間が無かったことも原因ですが。普通に眠いんです。ネタが思いつきません。しかしどんどん栞を壊しているのは間違いないようです(笑)。ではまた。