名雪「祐一、生贄と生贄師どっちが好き?」
そう言って名雪が俺の前に立ちふさがる。
祐一「・・・どっちも嫌い」
名雪「嫌いでも、儀式当番なんだからちゃんとしないと」
祐一「・・・何だその儀式ってのは」
名雪「AIRが出てもKanonの人気が落ちないようにする儀式だよ」
待てぇっ!そんな儀式するとかえって逆効果だろっ!
だいたい、裏Kanonは儀式が多すぎるぞ・・・
学校を出てから商店街までの十数分。
風にさらされた雲が流れるように、空の色が変わっていた。
赤く染まる商店街。
赤い道。
赤い人。
赤い影。
赤い雪。
赤い返り血。
祐一(・・・って待てっ!なんで返り血なんだっ!)
気づくと、俺の体も返り血を浴びていた。
祐一(なんでやっ!)
栞「わぁ〜、綺麗ですね〜」
無邪気に喜ぶ栞の体も返り血で赤く染まっている。
祐一「嘘っ!?」
栞「わたし、こんな返り血初めて見ました」
当たり前だっ!
祐一「返り血なんてそう珍しいもんじゃないだろ」
って、俺も何言ってるんだっ!?
栞の誕生日プレゼントを買うために、それとなく栞に聞いてみることにする。
祐一「なぁ、栞」
栞「はい、なんですか?」
祐一「仮に、宝くじで一億円当たったらどうする?」
栞「DC版Kanon買い占めます」
祐一「買い占めるなっ!」
買い占めてどうすんだよ・・・・・
声「栞ちゃんっ」
栞「きゃうっ」
突然、隣を歩いてたはずの栞の姿が、小さな悲鳴と共に消える。
あゆ「うぐぅ・・・びっくりしたよ」
栞「えぅ〜・・・私もびっくりしました・・・・」
地面を見ると、あゆが栞に四の字固めを決めていた。
祐一「決めるなっ!」
1月27日 完
あとがき:栞編が一番早く終わりそうなんですねぇ・・・・はにゃ〜。