裏CLANNAD 智代編 4月30日


休み明けの朝、問題は職員会議へとかけられた。

教室での不純な行為、それと教師へのヤマジュン行為
結果…俺は三日間のハッテン場出入り禁止処分を受けることになった。

って、まだ昨日のネタ引きずってんのかよ!!

 春原「とりあえず、訊きたいことがたくさんある」
 朋也「訊くな。それが男だ」
 春原「ホモ達としては、是非聞きたいねぇ、マイフレンド」

ここまでヤマジュンネタが続くとは、まるで呪いである。

 朋也「本当に訊くな。鬱になる」
 春原「いやいや、こんなおもしろい話はないからねぇ」
 春原「で、放課後の教室で、何をしてたって?」
 朋也「………」
 朋也「…襲ってたんだ」
 春原「はい?」
 朋也「俺が智代の奴を襲ってたんだよ」
 春原「聞いた話と違うね」
 朋也「聞いてんじゃんかよ…」
 春原「まぁ、でも、真相を知るのも悪くはない」
 朋也「だから、今のが真相だ。俺が一方的にあいつを襲ってたんだ」
 春原「って、先公に言い訳したの?」
 朋也「わかってんじゃんかよ…」
 春原「まぁ、おまえらがつるんでたのは、有名だし。今更すぎる言い訳だな」
 朋也「いや、あいつがちゃんと口裏合わせてさえいれば良かったんだよ」
 春原「おまえね…智代ちゃんが口裏合わせてたら、停学じゃなく、退学」
 春原「それに、あいつは曲がったことが嫌いだからねぇ」
 朋也「んなこたぁ、おまえより百倍は知ってるよっ…」
 春原「彼女だもんな」
 朋也「おまえ、なんでも知ってんのなっ!!」
 春原「おもしろいことはねっ!」
 朋也「おまえ、もう帰れよ…」
 春原「僕の部屋なんすけど」
 朋也「うるさいんだよ、おまえは…」
 春原「まぁまぁ」
 春原「でも、おまえの気持ちもわからないでもないよ」
 朋也「どういう意味だよ」
 春原「僕だって、自分に悪意さえ向いてなければ、気にしてたってことだよ」
 朋也「あ、少し救われた気がする」
 春原「だろ」
 春原「まぁ、あれだけの伝説があればなぁ…一生、幅利かせて生きていけそうじゃん?」
 朋也「また突き落とされた気がする」
 春原「冗談、冗談。おまえがどんな奴を好きになったって、僕たち友達じゃん!?」
 朋也「ここぞとばかりに仕返しをされてる気がするぞ…」
 春原「でも、おまえにとっては、好都合なんじゃないの?」
 春原「もう選挙どころじゃないじゃん。そもそも候補から降ろされるんじゃない?」
 朋也「いや…あいつはそんなに悪いようには思われてないだろ…」
 朋也「相手が俺なんだしな…」
 春原「まぁね」
 春原「でも、そうなったほうがさ、前みたいに楽しくやれていいんじゃないの?」
 春原「僕は迷惑だけどさ」
 朋也「かもな…」
 春原「そこで、岡崎」
 朋也「あん?」
 春原「そん時は、是非とも彼氏としての権限で命令してやってくれ」
 朋也「なんて」
 春原「春原を大事にしてやれ、と。あいつは俺の大切な友達だからってな」
 春原「そうしたら、三人で居てやってもいいよ」
 朋也「そうだな…そんな生活もいいかもな…」

生徒会とか、関係なく…
智代とふたりでいて…
そして、たまに春原が千枚通しで刺され、ふぐりをもぎり取られ、秘孔を突かれるのを見て、笑って…
大笑いして…
楽しいじゃん。

って、単なる殺人狂にしか見えねえッ!!

 声「朋也はいるか」
ドア越しに声。
 声「入るぞ」
がちゃり。
 智代「いたか…」
俺の隣まできて膝をつく。
そして、申し訳なさそうに春原の顔を見た。
 智代「悪いが、春原…出ていってくれ」
 春原「ここ、僕の部屋なんすけどねぇ!」
 智代「だから、悪い、と言っているだろう」
 智代「少しぐらい状況を察せ」
 朋也「春原、風呂でも入ってこい」
 智代「いっそ親孝行しに、実家に帰れ」
 朋也「そして二度と帰ってくるな」
 春原「ふたり、最高のコンビっすねぇ!!」
 智代「照れるじゃないか…」
 春原「あんた、楽天家だねぇ!」
 春原「今更ながら、おまえらが付き合うのは時間の問題だったって、よくわかるよ…」
 春原「ちっ…しばらく出ていってやらぁ」
 春原「その代わり、後でたっぷり話を聞かせろよなっ」
 朋也「ああ。この部屋が無事残ってたらな…」
 春原「なにする気だよ、おまえらっ!!」
 朋也「冗談、冗談」
 春原「ちっ…」
春原が立ち上がって、部屋を後にする。
ばたん…ドアが閉じて、足音が遠ざかっていった。
 智代「………」
 智代「許せ、朋也…」
智代が深く息をついて、呟く。

 智代「私がもっと素早く教師の口を封じていればよかったんだ………

お前物騒すぎ。

 朋也「いや、全部俺が勝手にやったことだしな…」
 智代「おまえは…私のために、先生を脅しにかかったんだろ」
 智代「結果…おまえだけ、罰せられることになってしまった…」
 朋也「いや、日頃の行いから悪かったからな…いろいろ溜まってたんだよ」
 朋也「すげぇ遅刻しまくってたし…おまえと出会うまではさ」
 智代「でも、私がもっと気をつけていれば…朋也をこんな目に遭わせずに済んだ」
 朋也「ちょっと疲れてたからな、ちょうどいい休暇だ」
 智代「そうなのか…?」
 朋也「ああ」
 智代「それは…」
 智代「私のせいじゃないのか…」
 朋也「あん?」
 智代「疲れさせていたのは、私じゃないのか…」

 智代「学校に行かなければ、私に脳漿をぶちまけられる事もない。だから、ほっとしているんじゃないのか…」

………そんなことしようとしてたのか。

そこ、言いながら手をワキワキさせない。

 朋也「そうだな…」
 朋也「おまえと過ごすようになって、いろいろ変わったからな…」
それは正直なところだった。
 智代「…押しかけて悪かった」
 智代「私は謝りたかっただけだ…」
 智代「もう用は済んだ。ゆっくりと過ごしてくれっ…」
唇を噛んで、立ち上がる。
ガッカリしているように見えた。
「チッ………この脳漿をぶちまけたい欲求をどうすれば」

永遠に封印してしまえ。

ああ、なんてこいつは…女の子らしいんだろう、と俺は思った。

って、思うかッ!!

きっと、そこらにいる普通の女の子よりも、女の子らしい。
 朋也「でもな」
俺は言った。
 朋也「寂しいと思ったのも、正直なところだ」
いや待て、ゲーム通り喋るコトの危険性を考えているか俺!!
 智代「………」
智代がドアノブに手をかけたところで、止まっていた。
 朋也「たった、三日間だけどさ…おまえと学校で会えなくなる」
 朋也「それはさ、疲れてることなんてどうでもよくなるぐらいに、寂しいと思った」
 智代「それは…」
 智代「…本当か?」
 朋也「おまえ相手に嘘なんてつかねぇよ」
 智代「…でも、疲れてるのも本当のことなんだろ」
 朋也「それは、俺が真っ当な生活に慣れていないだけだ」
 智代「そのうち、慣れるか?」
 朋也「だろうな」
 智代「なら、一緒に居てもいいのか…?」
 朋也「ああ。おまえが居ないと寂しいからな」
 智代「………」
ノブから手を放して、振り返る。
 智代「まったく、仕方のない奴だなっ」
 智代「わかった。居てやる」

 智代「停学中の間も毎朝、頭骨を粉砕してやるからなっ

普通に死ぬ。

裏CLANNAD 智代編 4月30日 終
智代編 4月28日へ 智代編 5月01日へ
ひとこと:
智代の特技がまたひとつ生まれてしまいました。
今まで出た特技を合わせると、裏Kanonと裏CLANNAD合わせても最強キャラの一人に数えられるなぁ・・・。 またネタに困ったらとんでもない技が追加されるかもしれません・・・。 裏CLANNAD-TOPへ SS一覧へ トップへ