裏CLANNAD 5月01日 
 渚「おはようございます」
 朋也「ああ、おはよ…」
並んで歩き始める。
 渚「あの、わたし、まだ興奮してます…」
 朋也「あん?」
 渚「目を閉じれば…昨日の試合が思い浮かびます」
昨日の試合………
鳴るホイッスル。轟く銃声。絶叫。倒れるバスケ部員。
思い出したくない思い出したくない思い出したくない。
 朋也「じゃ、開けてろ」
 渚「閉じたいですっ。思い出したいですっ」

なんでそこだけテキスト通りなんだっ!!


 渚「あ、誰かいます」
 渚「入部希望者の方ですっ」
 春原「いや、違うよ…」
 春原「合唱部の連中だ」
春原が忌々しく吐き捨てた。
その瞬間、春原がキャタピラに踏み潰されていた。

 仁科「合唱部ではありません。戦車部です

それデフォルト設定でいいの!?

 仁科「それで、もしよかったら…」
仁科は話を続けた。
 仁科「創立者祭に出ませんか、演劇部も」
 渚「はい?」
 春原「創立者祭ってなんだっけ」
 仁科「………」
 仁科「本当にこの学校の生徒でしょうか」
 朋也「ああ、そうだよ。ただ、疎いだけだ。説明してやってくれ」
 仁科「要は創立者の誕生日です。その日は午前中から体育館で文化系のクラブが発表会を行います」
 春原「午前中か…知らないのも無理ないや」
 仁科「いかがでしょうか、演劇部も」
 渚「それは大変うれしいお誘いです」
 渚「是非出たいです」
 渚「出ましょう、朋也くん、春原さん」
渚が振り返って言った。
 朋也「いや、出るのはおまえだけだってば」
 渚「え…」
 朋也「俺ら、雑用。裏方だ」
 朋也「だから、おまえが出たいって言うんなら、出ればいい。サポートはする」
 渚「それは…ひとりででしょうか…」
 朋也「ああ。ひとり芝居ってのもありなんだろ?」
 渚「ありだとしてもです…それは少し、いえ、かなり心細いです」
 春原「イッセー尾形みたいで格好いいじゃん」
 朋也「ありゃお笑いだろ」
 春原「まぁ、そういう役者さんもたくさんいるってわけだ」
 渚「それは、そうですけど…」
 仁科「どうしますか? 残り日数も少ないですし…やめておきますか?」
 朋也「いつなんだ?」
 仁科「5月11日、日曜日です」
 朋也「後、10日?」
 朋也「無理だな…時間がなさすぎる…」
 仁科「ひとつのクラブに割り当てられる時間は20分ほどと少ないんです」
 仁科「ですから、そんなに凝ったものである必要もないので、やる気さえあれば大丈夫だと思いますよ」
 朋也「ふーん…。ちなみに、合唱部……もとい、戦車部は何やるんだ?」

 仁科「重戦車の素晴らしさを伝えるため、
    デモンストレーションとして旧校舎へ砲撃を行います

絶対にやめろ。


<朋也、家庭訪問をする担任から逃れ、道中考える>
 朋也(さっきは、−200しちまったからなぁ…)
 朋也(練習に付き合ってやって、愛情度+300で挽回か?)
 朋也(そしてそのまま、さっきの展開が…)
間近で見た、渚の顔が脳裏に浮かぶ。
 朋也「渚、今、行くからなっ」
学校への道を急ぐ。
 渚「はい、朋也くん、一緒に家に行きましょう」
…甘いのは俺だった。
 渚「逃げてきたんですよね」
 朋也「いや、終わったんだ。親父、いなかったから…」
 渚「じゃ、確かめにいってもいいですか」
 朋也「………」
 渚「朋也くん、嘘ついてなかったら、いいはずです」
 朋也(マジ、尻に敷かれてる気がしてきたぞ…)
 渚「いきましょう」
 朋也「おまえ、練習は」
 渚「練習はどこでだってできます」
渚は俺の片腕を掴んだまま、鞄を持った。
これで、また俺が嘘をついてることがばれたら…さらに愛情度マイナスか…。
 朋也「はぁ…」
俺はため息をついて、立ち止まっていた。
 朋也「なぁ、俺、また嘘ついた」
 渚「え?」
 朋也「終わってねぇよ、まだ…」
 朋也「担任の奴が、俺ん家の前で待ってる」
 渚「やっぱり、そうですか」
 朋也「なぁ…」
 渚「はい?」
 朋也「今、愛情度、数字で表したらどれぐらい?」
 渚「なんですか、それ?」
 朋也「よくゲームであるじゃん。パラメータみたいなの」
 朋也「嘘がばれたりしたら、機嫌が悪くなって、減るんだよ」
 渚「わたしの、朋也くんに対する数字がですか?」
 朋也「そう」
 渚「そんなの、減らないです」
 朋也「え?」
 渚「ずっと、満タンです」
 朋也「今も?」
 渚「今もです。そんなの、減りっこないです」
 朋也「マジかよ…」
 渚「本当です」
 渚「だから、朋也くん、苦労すると思います」
 朋也「どうして」
 渚「たぶん、ずっと減らないからです」
 朋也「………」
 朋也「そっかよ…」
 渚「…はい」
 渚「でも、わたしは…朋也くんのほうが減っちゃうんじゃないかって…」
 渚「それが心配です」
 渚「とても、心配です」
 朋也「いや、大丈夫じゃねぇかな」
 渚「どうしてですか?」
 朋也「だって、現実だからな」
 朋也「んな数字、どこにもねぇから」
 渚「だったら、うれしいです」
 渚「でも…」
 朋也「ん?」

 渚「爆弾マークは破裂寸前ですよ

とっ……とき○モっっ!?(しかもSFC版)

裏CLANNAD 5月02日 終
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ひとこと:
ぷひゅぅ。空気が抜けました(ぇ)
さすがに4日連続更新はキツかったということですか。
とりあえず、これからは週1ぐらいのペースでがんばれたらな、と思いますです。
・・・つーか、本編では全くの脇役の仁科さんとかとんでもないことになってます。
そんなにキャタピラが好きかですか俺!?えぇ好きですよ!!(マテ)
ちなみに、と○メモは一度もプレイしたことがありません。
だから爆弾マーク云々はSFC版の、しかもうろ覚え知識。
間違っていたらごめんちゃい。
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