裏CLANNAD 智代編 5月2日
カシャア!
 智代「朋也、朝だぞ」
 朋也「ん、ああ…」
 智代「今日で、停学も最後だな」
 朋也「ああ…」
 智代「また、寝ぼけているな」
 朋也「ああ…」
 智代「おまえは、ぶさいくか?」
 朋也「ああ…」
 智代「だろうな。前からそう思っていたんだ」
 智代「そんなおまえでも、こんな素敵な彼女ができてよかったな」
 朋也「ああ…」
 智代「逃がさないようにするんだぞ」
 朋也「ああ…」
 智代「ずっとだぞ」
 朋也「ああ…」
 智代「それとも、そろそろ飽きてきたか?」
 朋也「いや…ぜんぜん」
 智代「…え? おまえ、寝ぼけてたんじゃなかったのか?」
 朋也「あれだけ質問責めにしておいてそれはないだろ。完全に目、覚めてるよ」
 智代「なら、早く言えっ」
 智代「とても恥ずかしい質問をしてしまったじゃないか…」
 朋也「まあ、おまえ、素敵な彼女だし」
 智代「だから、それを言うなっ」
 朋也「俺、ぶさいくだし」
 智代「それは、起きていても言える」
 朋也「言えるのかよっ」
 智代「それじゃあ、私は行くが、二度寝して気づいたら9時過ぎで、慌てて会社に電話して遅刻の連絡なんてことするなよ」

それも2週間前の作者の状況そのまんまじゃねえか!!笑えねえよ!!

 朋也「ああ…でも、やることないからな…」
 智代「受験生のセリフとは思えないな」
 朋也「進学なんて、とうの昔に諦めてる」
 智代「困った奴だな」
 朋也「おまえへの思いを募らせて、じっとしてるよ」
 智代「思いを募らせてくれるのはありがたいが、ヘンな想像はするんじゃないぞ」
 朋也「いい歳の若者が部屋に閉じこもってたら、ヘンな想像をするなというほうが無理だ」
 智代「馬鹿、するな」
 朋也「いや、きっとするね…」
 智代「馬鹿、そんなこと宣言されたら、授業に集中できなくなるじゃないかっ…」
 朋也「おまえも想像しろ」
 智代「なにをだ」

 智代「まさか…私にも曲者が侵入してきたときに槍で天井を刺したら天井板が落ちて頭に直撃して死ぬ想像をしろというんじゃないだろうな」

今までに誰一人としてそんな想像したことがねえよ!!

…ムチャクチャ恐い。
 智代「いかがわしい想像でなければ、する」
 智代「明日からの連休はふたりで過ごせるから、楽しみだ、とかな」
 朋也「もう少し突っ込んで、想像しろ」
 智代「約束通り、昼ご飯を作る」
 朋也「作った後は?」
 智代「ふたりきりで…」
 朋也「ああ」
 智代「部屋で…」
 朋也「ああ」

 智代「天井を……

槍で刺さねえよ!!曲者もいねえよ!!

 智代「うん、これは最高に

楽しいわけねええええ!!


そして…
今日もまた、智代の帰りを、坂の下で待っていた。
授業も終わり、生徒がいくつもの集団を作って坂を下りてくる。
 男子生徒「ありゃ、あんた、停学中じゃなかったっけ」
ひとりの男子生徒が、俺の目の前で足を止めていた。
エンブレムの色を見る。二年生だった。
 朋也「おまえ、二年のくせにタメ口きくのな」
 男子生徒「別に部活の先輩後輩ってわけでもないんだから、細かいこと言うなよ」
 朋也「気づいていないのかと思って、教えてやっただけだ」
 男子生徒「それは、どうも」
思いきり、気分を害されてしまった。
ただ、智代のことを考えて待ち続けていたかったのに。
 男子生徒「二年生の中でも、あんたたちがやってたことは噂になってる」
 男子生徒「今じゃ、有名人だ、あんたたち」
 朋也「もしかして、喧嘩売ってるのか?」
 男子生徒「まさか。相手がどんな奴か見ておきたかっただけ」
 朋也「なんだ、おまえ、智代に気でもあんのか」
 男子生徒「ヘンな意味に取るなよな。僕はあんたみたいな物好きじゃない」
 朋也「…てめぇ、やっぱ喧嘩売ってんのな」
 男子生徒「違う。最後まで聞けって」
 男子生徒「気はない。でも、興味はある」
 男子生徒「おもしろい奴だよ、彼女は」
まぁ、裏だしな。色んな意味で、すごく面白いと思う。
 男子生徒「そばで、見ていたいと思うよ」
 朋也「それ、意味一緒だっての」
 男子生徒「まぁ、好きに解釈してくれ」
 男子生徒「ただ、今回のようなことを表沙汰にするのはよしてくれ」
 男子生徒「僕が言いたいのはそれだけだよ」
 朋也「そりゃ、嫉妬ってやつだな。気づいてるか?」
 男子生徒「違うっての」
 男子生徒「別にあんたたちがどんな交際をしてようが構わない」
 男子生徒「ただ、その噂を自慢げにばらまくなっての」
頭の後ろのほうで何かが弾けた。
と同時に、後ろ頭が焦げ臭い。
ぱーん!!ぱーん!!

 渚「後ろががら空きですよ………岡崎さん

渚のライフル銃によって、頭の後ろのほうが、物理的に弾けていた。

って、死ぬわッ!!

こんなこともあろうかと、防弾ヘルメットを被っておいて正解だったぜ………

ちなみに、男子生徒は流れ弾で巻き添えを食っていた。

 智代「何があったんだ、朋也」
入れ代わりに智代が駆けつける。
 朋也「ふざけた奴が、言いがかりをつけてきた」
たった今流れ弾に当たって死んだが。
 智代「なんてだ」
 朋也「停学中なのに、何してるんだって」
 智代「本当か?」
 朋也「ああ」
 智代「まぁ…そいつのほうが正しいな」
 智代「停学中は、自宅謹慎だ。出歩いてはいけない」
 智代「私を迎えに来てくれるのは、うれしいが…ちゃんとしないとな」

 智代「家で、大人しく岡崎家に伝わる雨乞いの舞を踊りながら待ってることはできなかったのか?」

どんな踊りだよッ!!そもそも伝わってねえッ!!

 智代「昨日親父さんが楽しそうに踊ってたぞ

裏CLANNADの親父はどこへ行こうとしてるんだ。

夜まで一緒にいることはできなかったから、俺は相変わらず春原の部屋に入り浸ることになる。
でも、後一度眠りさえすれば、しばらくは智代と過ごすことができるのだ。
 春原「なんか、幸せそうな顔してるな」
 朋也「そうか?」
顔に出てしまっているのだろうか。
だとしたら、とても恥ずかしいことだった。
 春原「彼女が学校で大変なことになってるってのにな」
 朋也「え?」
 朋也「智代がどうかしたのか?」
 春原「予想通り、いろんな噂が出回ってる」
 春原「例の件を発端にね」
 朋也「………」
 春原「ちょっと出るか?」
 朋也「どこへ」
 春原「学校」
 朋也「なんでだよ」
 春原「見れば、すぐわかるよ」
 春原「この時間なら人も少ないから、バレないだろ」
………。
掲示板の前…
俺は自分の愚かさを恥じることになった。
智代の名は、ボロボロだった。
いろんな筆跡の落書きがあって…
もうそれが名前であったことすら、わからないほどだった。
 朋也(これは…俺の彼女の名前なんだぞ…)
 春原「貼り替えても、すぐそうなるから選挙委員会もさじを投げたってよ」
 春原「おまえたちがしでかしたことは、それほどの不祥事だったってわけだ」
 春原「噂に拍車がかかり、ひとり歩きしている」
 春原「今じゃ、おまえたち、全校公認の仲だぞ」
失笑混じりに言う春原。どれだけ蔑みが込められた公認なのか、想像がつく。
そもそも…相手はこんな俺だ。
 春原「恥かく前に、辞退すべきかもな」
 春原「あの子はあんな性格だから、気にしてないようだけどさ」
 朋也「でも、やってみないとわからないじゃないか」
 春原「受かると思うか?」
 朋也「………」
 朋也「落ちると思ってるのか」
 春原「ああ」
 朋也「………」
 春原「でも、おまえにとってはいいことなんだろ?」

 春原「偉大なる将軍様になんてなっちまったら、関係も長続きしないだろうしさ」

 朋也「まぁな…って、将軍様!?

どこのノースコリアだよ………。
 春原「あぁ、生徒会長になったら校長から教職員全員自分のイエスマンにするって言ってたぞ」

独裁政治にもほどがある。

ってか、生徒会長にそんな権限無いだろ………
裏CLANNAD 智代編 5月2日 終
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ひとこと:
WEB拍手が嬉しくて調子こいて連日のうp。
………寝ろ俺。
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